Perstorp、合成エステル事業参入の重要な一歩としてアムステルダム拠点を設立
グローバルな特殊化学製品のイノベーターであり、PETRONAS Chemicals Group Berhad(PCG)の完全子会社であるPerstorpは、特殊流体市場に参入するため、アムステルダムに新たな拠点を設立することとなりました。
2024年12月、Perstorpはオランダ・アムステルダム近郊にあるエステル工場を買収したことを発表しました。この工場で2025年初頭から新しい合成エステルの製造を開始する計画です。これは、合成エステル事業の成長に向けたPerstorpの初の取り組みであり、特殊流体市場を対象として、運用の安全性向上、冷却効率の改善、流体メンテナンスの軽減といった持続可能性価値を提供する合成潤滑油の認知度を高めるとともに、主要なサプライヤーとなることを目指しています。さらに、この拠点でISCC PLUS認証を取得し、第三者機関による独立検証を受けた、カーボンフットプリント削減を叶えるPro Environment製品を製造する計画です。
「この買収により、Perstorpは原料の生産者であるだけでなく、合成エステルのサプライヤーとしてのポジションを強化することができます。この結果、バリューチェーンにおける優位性を高め、新しい市場に対し革新的かつ持続可能な製品を提供できるようになると確信しています」と、潤滑油部門のVice PresidentであるDr. Valentina Serra-Holm氏は述べています。
Perstorpは、これまで十分に開拓されてこなかった、または需要が満たされていないアプリケーション分野に注力する計画です。特に、今後数年間で二桁成長が見込まれるデータセンター冷却用の誘電流体など、特殊流体市場に向けた取り組みを進めていきます。
「現在の顧客との継続的な協力だけでなく、エンドユーザーやバリューチェーン内の他のパートナーとの積極的な関係構築を通じて、合成エステルの新たな用途への採用を推進します。また、生産プロセスの後方統合により、顧客への安定した供給を確保します」とDr. Valentina Serra-Holm氏は続けます。
Perstorpはすでに、さまざまな用途においてカーボンフットプリント削減など持続可能性の向上を目指した先進的な製品ポートフォリオを有しています。最近では、シンガポールで開催されたData Center World Asiaにおいて、生分解性で高性能な合成冷却液「Synmerse™ DC」を発表しました。
「私たちは、新しい技術アプリケーションにおける主要な協力者およびパートナーであり、さまざまな産業および特殊化学分野における持続可能なソリューションプロバイダーであり続けることを約束します」と、Perstorp GroupのCEOであるIb Jensen氏は締めくくっています。